2006年2月25日土曜日

il pleut beaucoup.

雪になるかもしれない
という予報を受けて、傘を持って家を出た。
雪にはならずに降り続ける雨を受けながら、傘をさして帰ってきた。

傘。
今使っているものは、ちゃんとした傘が欲しいと思って秋に買った物。
セリーヌので、ショルダーストラップ付きの傘袋もある。
それまでの私は、どんなに予報で雨だと言っていても、傘を持って出ることはなかった。
雨が降ればビニール傘を買えばいいと思っていたし、それにしょっちゅう置き忘れていたから。
電車の中や、喫茶店の中や。
けれど長いこと、ちゃんとした傘に憧れていた。
ゆとりのある、大人な女のイメージ。
短絡的な考えかもしれないけれど。

その傘を手に入れてからは、ちゃんと朝持って出て、ちゃんと帰りに持って帰る。
ちゃんとした生活を送っているような錯覚が出来る。

玄関の傘立てに入れられた、たくさんのビニール傘たち。
あの雨の日の朝、あのヒトが渡してくれたのはどれなのか、もう、わからない。
雨はすべてを流すようでいて、流れたはずのものを色濃くもする。