2008年2月12日火曜日

技。

「声を出さずに泣くこと」
「目を腫らさないように涙を流すこと」

でも本当は、涙が零れないような技を身につけたい。


何を言っても空回ってしまうから、
何かを言おうとすると泣いてしまうから、
何を口にしても気持ちとはズレてしまうから、
何を説明しても重くなってしまうから、
無言で電波の向こうの気配に耳を済ませる。

溜め息が聞こえた。
あのヒトの口から出た白い息さえ、見える気がする。

帰り道、ひとしきり泣いたのにな。
オレンジの街頭の下で、冷めた缶コーヒーを飲み干しながら、
悩んでなんてない振りをしようって決めたのにな。

私にとってあのヒトは大き過ぎるプラスで、
あのヒトにとって私は正にも負にも動けなくて、
だから私からあのヒトを引いてしまうと、私の存在理由がわからなくなる。