2011年10月16日日曜日

忘れていたこと、忘れたくないこと。

 またもや、作業をしていたらこんな時間。
秋深し。

さきほど、探しモノをしていて、
フランスに留学していた頃のメモ帳を見返していました。

散歩をして通った道の名前、
その日買うモノのリスト、
ショコラティエで買ったチョコの覚書から、
博物館でのスケッチ、
覚えた単語、友人の名前。

そんな雑多に書き留められたものの中に、あった言葉。

「魚はそのままでも魚だけれど、
お菓子は水の中に入れてしまえば
溶けてなくなってしまう。
ゼロから生み出す楽しさに惹かれた。」

一瞬、自分で書いた字にもかかわらず、
何のことだかわからなかったのだけれど、
記憶をたどって思い出しました。

これは、パティシエとして、フランスへ来た友の言葉。

どうしてパティシエになろうと思ったの?という私の問いに、
彼が答えてくれたモノでした。
きっと、真摯に答えてくれたその想いを、
残しておこうと思って書き留めたのでしょう。
それを忘れてしまっていたことを、深く反省。

きっと私がテディベアを作るのも、
それに近い感覚なのだと、共感したはず。

忘れたくないと願ったことを、
忘れないでいられる人間になりたい。

歩いた道の名前や、チョコの名前や値段は忘れてもいい。
ただ、その時感じた空の青さや風の冷たさ、
口に広がった甘さや、何故だかわからないけれど泣きたい気持ちになったこと。
せめてそういう感覚だけは、忘れないでいられる人間でいたい。